コラム

IP電話とは?固定電話の種類を徹底解説!

携帯電話やスマートフォンが普及して以来、プライベートの場面においては、固定電話を利用する機会は年々減少しているようにも感じてしまいますが、ビジネスの現場においては、まだまだ固定電話の存在が欠かせません。

そのなかでも、IP電話=通話料が安いというイメージをお持ちの方が多く、企業や個人事業主にも注目されやすい電話サービス(通話手段)の種類ではないでしょうか。

今回は、固定電話におけるIP電話の意味や種類を中心に、デジタル回線の歴史などについても、わかりやすく解説を進めていきます。

IP電話とは?

そもそも「IP電話」とは、英語で言うところの「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」技術を採用した音声通話全般を指すものであり、日本国内では2000年代の初頭からサービスの提供が開始されました。

それまでの固定電話の仕組みとしては、地中に埋められたメタルケーブル(銅線)に音声を乗せて届ける、いわゆる「糸電話」の仕組みを拡張したようなものでした。そのため、伝送距離が遠ければ遠いほど音質が劣化してしまうというデメリットを抱えています。

一方、新しく登場したIP電話による音声通話では、従来までの物理的な通信方式とは異なります。インターネットを利用して音声を届けるというデジタルな通信方式が実現されたため、伝送距離に関係なく、クリアでノイズの少ない音声通話が可能となりました。


「音」は「波」として伝わる

そもそも私たちが普段耳にしている「音」というものは、物体が振動することによって発生する「波」を、人間の鼓膜が捉えることによって聞こえているものです。

もっと簡単に言えば、「音」とは、モノが動くことで発生する「大気中の振動」であると言うことができ、これは真空状態を除くあらゆる固体や液体に適用されるものです。

一方、IP電話では、物理的な空気振動である「音」を、コンピュータが認識することができる「デジタル信号」へと変換・送信し、それを再び相手の元で「音」として再変換することによって音声のやり取りを行います。

物理的な「振動」を届ける従来までの固定電話とは異なり、IP電話が届けるのは、あくまでも数値化された「デジタル信号」であるため、伝送距離が遠い場合でも音質の劣化やノイズの発生を最小限まで抑えることができるということです。

もちろん、あくまでもIP電話とは「音声という情報をインターネットを経由してやり取りする通話方式」全般を指すものであって、特定の電話回線や通信端末を指すものではありません。

IP電話の種類

IP電話の種類には、固定電話やスマートフォンなどの「電話番号が割り当てられるタイプ」と、LINEやSkypeなどの「電話番号が割り当てられないタイプ(電話番号不要型)」の、主に2種類のタイプが存在します。

なかでも、電話番号が割り当てられるタイプには、固定電話などに用いられる「0AB-J(ゼロ・エイ・ビー・ジェイ)型」と、携帯電話やスマートフォンなどに用いられる「050(ゼロ・ゴー・ゼロ)型」の2種類が存在しているため、まずはそれぞれの違いや意味などを、簡単に解説いたします。

電話番号不要型

まずは、LINEやSkypeなどのアプリケーションで多く用いられている「電話番号不要型」ですが、これは「VoIP(Voice over IP)」という技術を用いたデータ通信による音声通話を指すもので、インターネットのサーバーを通して音声を送り合う方式となっています。

0AB-J型

続いては、固定電話などに用いられている「0AB-J型」ですが、これは、0から始まる合計10ケタの電話番号が割り当てられる音声通話を指すもので、「03(東京23区の市外局番)」などから始まる一般的な固定電話に多く用いられています。

 050型

最後は、携帯電話やスマートフォンなどに用いられている「050型」ですが、これは、0から始まる合計11ケタの電話番号が割り当てられる音声通話を指すもので、「090」や「080」などの携帯電話に多く用いられています。

デジタル回線の歴史について

さて、現代では当たり前ともなったIP電話による音声通話ですが、ここからは、IP電話を含むデジタル回線の歴史について、ざっくりとご紹介いたします。

 ISDN(INS)

ISDNとは、英語の「Integrated Services Digital Network」の略語で、日本語では「統合デジタル通信網」と訳されています。

ISDNは、既存の電話回線の設備を利用しながらも、デジタル信号による音声通話が可能となったため、これまでの固定電話にあった音質の劣化などのデメリットを解消することに成功しました。

また、1つの電話回線に対しては2つの電話番号を持つことができるため、たとえば「通話をしながら他の電話番号でFAXを送信する」といった使い方も可能です。

利用設備:メタルケーブル

通信方式:デジタル信号

インターネット:接続不可

最大通信速度:64Kbps

電話番号:2番号まで

 ADSL(IP電話)

ADSLとは、英語の「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略語で、日本語では「非対称デジタル加入者線」と訳されているインターネット通信を指す言葉です。

ADSLは、既存の電話回線の設備を利用してインターネットに接続することができる画期的なシステムとなっており、通信速度は最大で「12Mbps」と、ISDNよりも高速な通信を行うことが可能です。

しかし、1つの電話回線に対しては、1つの電話番号しか持つことができないため、たとえば「通話をしながら他の電話番号でFAXを送信する」といった使い方はできません。

利用設備:メタルケーブル

通信方式:デジタル信号

インターネット:接続可能

最大通信速度:12Mbps

電話番号:1番号のみ

光電話(IP電話)

日本人が発明したことでも知られる「光ファイバーケーブル」が普及してからは、インターネット通信の主流は、従来までの「ADSL」から「光回線」へと移行します。

光電話は、これまでのメタルケーブルを利用する通信方式とは異なり、光ファイバーケーブルを用いてインターネットに接続する仕組みとなっているため、通信速度や安定性、音声の品質などが飛躍的に向上しました。

利用設備:光ファイバーケーブル

通信方式:デジタル信号

インターネット:接続可能

最大通信速度:1Gbps

電話番号:複数所持可能

まとめ

今回は、固定電話におけるIP電話の意味や種類を中心に、デジタル回線の歴史などについても、わかりやすく解説いたしました。

近ごろでは、従来までの固定電話をスマートフォンなどから操作することができる「クラウドPBX」なども続々と登場しています。オフィスにおける電話環境の構築などは、簡単に行うことができるようになりました。

通話料を安くしたい、業務効率を上げたい、テレワークにも対応したいという場合には、ぜひIP電話やクラウドPBXに注目してみてはいかがでしょうか。

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