コラム

新人の固定電話恐怖症は「甘え」?企業がとるべき対策とは

企業の新人教育担当者のなかで「固定電話恐怖症」という単語を聞いたことがある人はどれほどいるでしょうか。固定電話恐怖症とは「電話嫌い」として、企業からは「甘え」と切り捨てられがちです。

しかし当人にとっては、体調や精神に支障をきたすほど大きなストレスとなっています。そこで本記事では、新人の教育担当者が知っておきたい「固定電話恐怖症」と、企業の対応策について解説していきます。

固定電話恐怖症とは

まず固定電話恐怖症とは「固定電話を使った受電・架電に対して、ストレスを感じやすく、心身に悪影響が出る様子」を指しています。

正式に病気として決められているわけではありませんが、社交不安障害のひとつである「パフォーマンス恐怖症」と発生状況が近いのが特徴です。

(参考:DSM-5(2013)の社交不安障害(Social Anxiety Disorder、SAD)の概念の成立 なんばながたメンタルクリニック)

固定電話恐怖症の症状

固定電話恐怖症は、正式な病名ではないため、人によって症状が異なります。こちらでは固定電話恐怖症の人がどのような症状が出るのか一例をまとめました。

  • 精神的な症状:不安・抑うつ・集中できない・イライラなど
  • 身体的な症状:動悸・過呼吸・手足の震え・手足の冷え・目眩・頭痛・腹痛など

固定電話恐怖症と緊張の違い

緊張することは誰にでもありますが、大抵の場合、経験を積むことによって緊張は消失していきます。

しかし固定電話恐怖症の場合、自分で不合理だとわかっていても、どうしようもできないほどの症状が現れてしまうのです。症状が悪化すれば、うつ病やパニック障害を引き起こすこともあります。

そのため企業は、固定電話恐怖症を「甘え」として簡単に片付けることはできません。

固定電話恐怖症の例

電話業務に対してストレスをそこまで感じないという人にとって、固定電話恐怖症はわかりにくいかもしれません。そこで固定電話恐怖症が、どのような状況下が現れるのか紹介します。

  • 電話が鳴ると急に不安が押し寄せる
  • 顔の見えない相手と話すことに恐怖を感じる
  • 怒られるかもしれないと思うと電話に出られない
  • 電話をかけようとすると声が出なくなる

上記の症状はあくまで一例です。電話に出なければならないのに、出るのが遅くなってしまったり、電話が切れて欲しいと「回避行動」を取るのも特徴といえます。

企業としては「電話対応が、社会生活が困難になるほどストレスと感じる人がいる」ということを把握しておくことが大切です。

》「オフィスに電話なし」で求人への応募数急増?採用に強い会社の秘密とは

固定電話恐怖症の要因

「固定電話恐怖症」という単語は、10年ほど前には存在していなかった単語です。では固定電話恐怖症を訴える人が増加したのには、どんな要因があるのでしょうか。こちらでは固定電話恐怖症の5つの要因を解説していきます。

固定電話恐怖症の要因:固定電話の減少

固定電話の契約者数は年々減少しており、家に固定電話を置かないという家庭が増えてきていることがわかります。

(参考:NTT東日本・NTT西日本の固定電話回線数の推移

一昔前は、一人暮らしの家にも固定電話が設置されていましたが、今ではそうしたケースは少数派でしょう。固定電話がない家庭で育ったユーザーが増えてきたことで、固定電話に対する抵抗が強くなっているのかもしれません。

固定電話恐怖症の要因:携帯電話の増加

固定電話に代わって普及したのが、携帯電話です。携帯電話で通話をする場合、登録した番号であれば、誰からの電話なのかディスプレイに表示されます。

しかし企業の固定電話では、見ず知らずの番号から電話がかかってくることも多いでしょう。「誰からかかってくるか分からない」という不安が、固定電話恐怖症を感じる要因になっています。

固定電話恐怖症の要因:コミュニケーション手段の変化

これまで、非対面のコミュニケーションといえば「電話」が一般的でした。しかし通信技術の発展によって、私たちのコミュ人ケーション手段に変化が起きています。

電話だけでなく、メールやチャットなど「テキスト主体」のコミュニケーションを利用する機会が増えているのです。つまり電話をする機会が減った現在では、電話は緊急時に使うという印象が強くなっています。

いざ電話しようとすると、緊張したり、うまく話せるだろうかと不安に繋がるのです。

固定電話恐怖症の要因:ネット予約が盛んになった

コミュニケーションの手段と同様に、通信技術の進化によって、変化が生まれたのが「店舗の予約」です。ネット予約は業務効率化として便利なツールですが、電話をする機会が減ることにも繋がっています。

慣れないことをするのは誰しも緊張するものです。しかし電話恐怖症となれば、心身にかかる負担も大きくなっています。企業としては従業員ごとに適性があるように、電話に対する向き不向きがあることを覚えておきましょう。

固定電話恐怖症の要因:クレーマーの存在

電話をかけてくる相手によっては、クレームになる可能性もあるでしょう。電話を出たらいきなり怒られるケースも考えられます。ただでさえ慣れていない電話対応に、クレーマーから怒りをぶつけられると考えると、受電に対してストレスを感じるのは仕方がないかもしれません。

固定電話恐怖症を「甘え」と切り捨てるのは古い

上記の電話恐怖症の要因を振り返ると、そもそも電話をする機会が減少していることが見えてくるでしょう。これを踏まえると、企業が電話恐怖症を「甘え」と切り捨てられないところまできているのです。その理由について解説していきます。

①電話恐怖症の新人が増加する

今後、固定電話に慣れていない新人が、さらに増えることは明白です。もしかしたら固定電話自体を使ったことがないという人も出てくるかもしれません。

②ビジネスにおいて電話の役割は大きい

しかしながら、企業の電話業務を0にすることは困難です。お客様からの問い合わせや、社内の連絡手段として電話は重宝されています。チャットやメールなどコミュニケーションツールが増えたとしても、仕事に固定電話はまだまだ必要でしょう。

③企業が考えるより電話恐怖は深刻

新人教育担当者の中には「自分も新人時代に電話で緊張することがあった」と感じる方も多いはずです。しかし電話恐怖症という言葉が、耳馴染むほど普及した現代では、今の新人が感じる電話恐怖は、自分が新人だった頃の電話に対する恐怖よりも、大きくなっています。

ときには「電話が怖い」という理由で、退職するケースもあるのです。せっかく入社した新人が、電話恐怖症を理由に退職するのは、企業にとって大きな損失でしょう。

企業ぐるみでの固定電話恐怖症対策が必要

固定電話恐怖症の新人が増加しても、企業の電話自体をなくすことはできません。では企業は固定電話恐怖症に対して、どんな対応を取ればいいのでしょうか。

電話研修の実施

多くの企業では、入社時の研修で「電話対応」の時間が設けられていることでしょう。固定電話恐怖症の要因は、電話に対する苦手意識と経験不足がきっかけです。たとえば「電話で話す内容を、資料にまとめておく」「ロールプレイングを実施する」など対策が必要になってきます。

》【新人が間違いやすい電話対応】ビジネスマナーや教育に悩むなら電話代行を使おう

周囲への協力を求める

新人が電話を怖がらないために、配属部署や既存社員へ理解を求めましょう。新人が困っているときに助けてくれる存在を作ると、新人が対応に戸惑ったときに力になれます。先輩社員はすでに電話に慣れていますが、新人はそうではありません。電話でミスをしても怒らないように指導することも大切です。

電話代行を導入する

新人の電話恐怖症が増加しているなかで、注目が集まっているのが「電話代行」です。企業に代わって受電対応をしてくれるので、オフィスの電話をゼロにすることができます。電話代行が対応した要件は、社内に共有されますので、折り返しが必要な要件だけ対応すれば問題ありません。

電話恐怖症の社員に無理に電話対応をさせると、心身にストレスがかかります。電話代行を導入すれば、電話以外の作業に集中することができるので、ストレス軽減に最適といえるでしょう。



まとめ

通信技術の発展によって、電話の利用機会が減少した現代では、電話恐怖症の人口は急速に増加していくでしょう。電話恐怖症は個人の甘えではなく、企業全体で取り組むべき課題となっているのです。

電話恐怖症は慣れによって症状が緩和するケースもあれば、心身に影響が出るほど悪化する可能性もあります。電話研修や周囲への理解などの環境づくりだけでなく、電話代行という外注サービスを利用するのも手です。

業務効率化やストレス軽減にも役立ちますので、この機会に電話代行を利用してはいかがでしょうか。



















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