クレーム電話がきた時の対処法8つのポイント

企業の電話対応が嫌になってしまうきっかけの多くが『クレーム電話』なのではないでしょうか。営業担当や経理担当へのクレームなど、事務職は自分に非がなくともクレーム電話の一次対応として対応をしなければならない場面が多くあります。
対応方法によっては、さらに炎上させてしまうこともありますが、逆に感謝されたり企業の評価が上がることもあるのです。
本記事では、クレーム電話が来た時の対処法のポイントをご紹介いたします。クレーム電話にストレスを感じている方、対応の仕方が分からないという方は是非参考にしてください。
クレームの電話の種類
そもそも、クレームの種類別に対応方法が変わってきます。まずは以下の分類のどれに当てはまるのかを考えることが重要です。
- 共感と謝罪が欲しい場合
- 改善策が欲しい場合
- 対応に関するクレームの場合
- 単なるクレーマーの場合
それではここからは、上記のクレーム電話の種類について詳しく解説していきましょう。
共感と謝罪が欲しい
例えば、お客様から
『御社の従業員とすれ違ったのに挨拶がなかった』と電話が入ったとします。そこでの受け答えとして『それではきちんと挨拶をするよう再度教育しておきます』と返したとします。
この場合、お客様はあくまでも企業が良い方向に行くように指導したくて電話をしたわけではなくて、『挨拶をしない会社なんてどんな会社なんだ』ということを言いたかったわけです。
このような類のクレーム電話では、『どんな気持ちにさせたのか(苦労をかけたのか)』を考えて謝罪が必要になるでしょう。
改善策が欲しい
たとえば『購入した商品がすぐに壊れてしまった』、『説明を受けた料金と実際の請求が違う』等のお問い合わせで、商品を取り換えてほしい、説明をし直してほしいというクレームが入ったとしますす。この場合は、お客様がどのような対応を求めて電話をしてきているのかを理解し、その上で適切な対応策を取る必要があると言えるでしょう。
対応に関するクレーム
商品やサービスに対するクレームだけでなく、営業担当などの対応に関するクレーム電話が入る事もあります。これは、最初は普通の電話のつもりでかけたのに、なかなか電話が繋がらずイライラさせてしまった、電話を対応したスタッフの対応が気に入らなかったなどがあげられます。
この場合、本人もしくは上司(別の単層者)のどちらの謝罪を希望しているのかを判断する必要があるでしょう。
クレーマー
上記3つのクレーム電話の場合は、企業や従業員が起してしまった何かしらのトラブルや、不手際などに対するものでした。しかし、全くの理不尽な理由でクレーム電話をかけてくる人もいます。
例えば、『脅迫目的』『時間外対応の強要』『詐欺的行為』など、悪質かつ、非常識な問い合わせがあげれられます。この場合は、1人で対応すると発言したことを逆手に取られて逆上を招く可能性もありますので、一旦保留にして上長の判断を仰ぐのがよい対応です。
クレームが入った際の姿勢
実際にクレームが入ると、焦ってしまうのが普通です。ここからはクレームが入った際の正しい姿勢として覚えておくべきことを解説いたしますので、なるべく冷静に対応できるよう、頭に入れておいてみてください。
落ち着いた態度
まずは、落ち着いた態度で対応をする事です。突然のクレーム電話に焦ったり、おどおどしたりしてしまいがちですが、そのような態度が逆にお客様に不快感を与えることに繋がってしまいます。
クレーマーをのぞいて、大抵の場合のクレーム電話は『困っていることを解決してほしい』というのが目的です。落ち着いて話を聞くことで、お客様の求めていることを理解でき、適切な対応策を導き出すことができるでしょう。
低姿勢
クレーム電話でお客様の温度感が高いからといって、こちらもその温度感に合わせて話をしてしまうと、怒りを助長させてしまうことに繋がりかねません。
電話を受けたときから、切るときまで低姿勢で対応をすることも重要です。
共感
先ほど、クレーム電話の種類として『共感や謝罪が欲しい場合』をあげましたが、こちらに非がなくとも、共感することも大切です。たとえお客様が間違っていたとしても『いや、それは』や『そうではなくて』など否定的な言葉を返してしまったり、適当な相槌を打ってしまったりすることは避けなければなりません。
不快に思わせたという点に関しては謝罪
また、不快に思わせたという点に関しては必ず謝罪をするようにしましょう。また、電話の切り際に『本日は貴重なご意見をありがとうございました』と感謝の気持ちを伝えると、より丁寧な対応をすることができます。
待たせない-事実確認(メモ)
クレーム電話は、一刻も早く問題を解決したいと思っているお客様からのお電話です。保留などで待たされてしまうと、更にイライラさせてしまうことに繋がります。
お客様をお待たせしすぎないようにすることや、折り返しの電話も時節を切るなどして対応することが重要です。また、保留でお客様をお待たせする場合は、あらかじめ確認したい内容がどんな内容なのか簡潔にメモをとっておき、保留して確認をする時間も短くすることも意識しましょう。
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クレーム対応の対処法
上記のようにな姿勢で対応することはもちろん、ここから解説する適切な対処法も頭にいれておくと、より良い対応を行うことができます。
相手の話をよく聞く
まずは、相手の話しをよく聞くということです。適当な相槌ではいけませんが、『おっしゃる通りでございます』、『そうですよね、大変申し訳ございません』や、時にはオウム返しなどをすることで、相手も冷静さを取り戻すということもあるでしょう。
相手の言い分を理解する(復唱する)
相手の言い分を理解するためにも復唱することが大切です。そうすることで、『話しを聞いてくれている』『解決策がありそうだ』と思ってもらうことができるでしょう。更には、信頼を取り戻すことにも繋がるかもしれません。
限定的な謝罪をする
すべてにおいて、謝り続けていると『何に対しての謝罪なのか?』と言われることも少なくありません。そのため、謝罪をするときには、『○○に関してはご不便をおかけし申し訳ございませんでした』など、限定的な謝罪をすることで、きちんと伝わっていることを相手に伝えることができます。
担当者不在のときは
クレーム電話がかかってきたときに、お客様がお話をしたい担当の従業員が不在である場合もあります。その場合は、担当者の戻り時間をお伝えし、何時までに折り返しの電話をする旨をお伝えしなければなりません。
この時に大切な事は、必ず時節を切ることです。『戻り次第、折り返しお電話いたします』とお伝えすると、いつかかってくるのか、はたまた本日中にきちんと解決できるのか相手を不安にさせてしまいます。
必ず、『〇時までに○○(担当者)から折り返しお電話いたします』とお伝えするようにしましょう。
必要であれば最適な担当者に代わる
前述の内容を踏まえていたとしても、”今すぐ解決したい”というお客様もいらっしゃいます。その場合は、最適な担当部署、担当者にお繋ぎしましょう。
電話でクレームをいれるということは、急ぎで解決したい問題がある場合が殆どです。お待たせしすぎないよう、必要であれば別の担当者が代理で対応をするのがよい対処法と言えます。
解決策を提示する
相手の話をよく聞いて、反論がある部分や解決してほしい部分をしっかりと把握するようにしましょう。その上で、適切な解決策を提示することが重要です。
そこで間違った解決策を提示してしまったり、意図とずれた対応をしてしまいます。クレームは1回のお電話で解決できるよう適切な対応を心がけることも大切な事です。
感謝の気持ちを述べて電話を切る
クレーム電話の対応をして、いい気分になることはもちろんないですよね。しかし、貴重なご意見をいただいたという点については、しっかりと感謝の気持ちを述べて電話を切ることで、誠意を伝えることができます。
どんなに理不尽なことを言われても、クレーマーを除いてこちら側に少しでも非があるのであれば、『貴重なご意見をありがとうございました』『ご指摘ありがとうございました』などと感謝の気持ちを伝えることが大切です。
上司や関係者に報告
クレーム電話を受けたら、必ず上司や関係者に報告をするようにしましょう。事実確認のためというのはもちろん、会社としてクレームを受けた事はマイナスの評価になる可能性もあるからです。
必ず改善していかなければなりませんし、クレーム電話をうけたら責任を持って上司や関係者への報告をしなければなりません。
その際はメモを取って、簡潔にわかりやすく、伝えることも大切です。
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クレーム対応でやってはいけないこと
逆に、クレーム対応において、御法度ともいわれる『やってはいけない対応』もあります。より良い対応をするためにも、最後にクレーム対応でやってはいけないことについて解説していきましょう。
話を最後まで聞かない
当然ですが、最後まで話しを聞かずに口を挟んでしまうのは言い合いになったり、更にクレームを大きくさせてしまうことに繋がりますので、絶対にしてはいけません。
必ず最後まで話しを聞いてから、こちら側の言い分をお伝えするようにします。
否定する
相手の話しが理不尽であったり、間違っていたりしても、否定はしないようにしましょう。クレーム電話は、『こちらに非がある』と思って電話をかけてきているので、それを否定してしまうと、さらにクレームが大きくなってしまう可能性があります。
反論したいこともあるかもしれませんが、ぐっとこらえて共感し丁寧な対応をすることで、会社としての評価を下げられずに済むかもしれません。
曖昧な対応をする
また、『○○だと思います』『○○円くらいです』など、正確ではないと思わせる情報をお伝えするのも御法度です。適当に対応をしてしまうと、根本的な解決には繋がらないのはもちろん、『この間こう言っただろう』と更に新しいクレームに繋がってしまうことになります。
クレーム電話ではない時もそうですが、会社やサービスの情報として正しく、かつエビデンスのある情報をお伝えしなければなりません。
電話のつなぎ先をたらいまわし
自分で対応ができずに、とりあえず電話を誰かに変わりたいと思うこともあるでしょう。しかし、電話の繋ぎ先が分からずに、とりあえず誰かに変わろうとすることは避けなければなりません。
というのも、十分に内容を聞いていない状況で電話口を変わってしまうと、また1からお客様に経緯を説明させなければならないのと、担当が間違っていればまたお待たせしなければならないので、更にヒートアップする可能性が高くなるからです。
まずは一次対応の受電者がしっかりと対応をするよう心がけましょう。
不快に感じる言葉や態度
不快に感じる言葉や態度も絶対に取ってはいけません。個人的な感情を持ち込んでしまうのは御法度で、会社の印象に直接繋がるため、会社の信用を崩してしまうことに繋がるからです。
もちろん、クレームを更に大きくしてしまうことにも繋がるでしょう。誠意ある態度で話しをすることが重要です。
まとめ
本記事では、クレーム電話が来た時の対処法8つと、やってはいけない対応など、主に『クレーム電話』にたいしてお悩みをかかえている方に向けて覚えておきたいポイントをご紹介いたしました。
クレーム電話は内容によっては、こちらに非がなくとも謝らなければならない状況、耐えなくてはならない状況など、苦しい場面も多々あるかもしれません。しかし、誠意を持って対応をすることで、クレームからリピートに発展することももちろんあります。
今回ご紹介した内容を踏まえて、正しいクレーム対応ができるよう心がけましょう。
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